第3回 キャリア権シンポジウムのご報告
2015年12月4日開催 「第3回 シンポジウム」のご報告
第3回 キャリア権シンポジウム
テーマ:「キャリア権を考える
~若者のキャリア意識とキャリア権~」
・日時:12月4日(金) 18:30 ~ 21:00
・参加者数:90名 (※パネラー、スタッフ含む)
・プログラム
基調講演
講師:立命館大学大学院テクノロジー・マネジメント研究科
客員教授 小杉 俊哉 先生
演題:「若者のキャリア意識と人事マネジメント」
パネルディスカッション
・テーマ:「若者のキャリア意識の“いま”と“これから”」
・パネリスト: ※氏名 五十音順
読売新聞 編集局 記者:大広 悠子 様
NPO法人クロスフィールズ プロジェクトマネージャー:中山 慎太郎 様
連合 総合労働局総合局長: 村上 陽子様
NPO法人アイセック・ジャパン 専務理事 兼 事務局長:渡邊 拓 様
・モデレーター:法政大学大学院 政策創造研究科教授 :石山 恒貴 様
■小杉先生ご講演
・若者(20代)の意識が二極化し深化傾向にある
小さく国内でまとまる層、海外志向であらゆる機会をとらえて自己成長を目指す層
・転職可能年齢の上昇
中高年でキャリアデザイン&チェンジできない人になる原因
・40代でプロの経営者になるまでのキャリアについて
・企業で「起業家のように」働けばいい
・「できるか、できないか」ではなく「やるか、やらないか」
■パネルディスカッション
読売新聞 大広様
・教育現場、企業取材の経験から若者の職業観を考える
・「働く」教育ができていないのでは?
・学生も企業も「就活祭り」⇒画一化する職業観
・イマドキ学生の会社選び、ネット&口コミ情報に弱い
連合 村上様
・全国一斉労働相談 10代20代の集計結果から
・若者雇用を取り巻く課題
⇒若者の立場に立った政策提言・発信
・「若者雇用促進法」を踏まえて、
若者が働き続けられる職場環境と社会に
クロスフィールズ 中山様
・新興国「留職」プログラムについて
・留職者世代(30歳前後)
1.既存の価値観が揺り動かされる大事件を見ながら育つ
2.「日本らしさで、世界と勝負したい」気持ちが強い
・『人生の成功』の定義の多様化とそれに伴う
「キャリア」の描き方の多様化
アイセック・ジャパン 渡邊様
・今回一番若いパネリスト
・海外インターンシップを通じて若いグローバルリーダーの
輩出を目指す
・若者のトップ人材は世界と戦う
◆若者キャリアについて一番問題に思うこと
(パネラー、講師、参加者より)
・志や夢を持っている学生がいない。
・偏差値主義、それぞれの個性を押し殺しているのでは?
・トップ人材は自由に、そうでない人をどうするか、職場環境が作れていない。
・多様性をもっと認める。
・大多数の若者が「ゴールが一つ」と思っている、金太郎飴状態。
・もっと一人一人を見たいし、見せてほしい、しかし見せられていない。
・トップ人材 対 そうでない人の図式ではない。
「2・6・2の法則」は、中小企業でも、NPOでも同様の割合で発生する。
・全ての人材が希望をもって発揮していけばよい。
・気づく場がない、気づきがあれば変われる
■参加者アンケートより(抜粋)
次世代を支える若者のキャリア意識、実態がわかって面白かった。
トップ人材でない若者が、夢、志を持てる環境づくりについて、
パネリストの人の発言を聞いて感じたのですが、
その環境が、企業にあると考えたら、
経営者が夢や志を持っていることでは、と思いました。
「とりあえず稼ごう」だけではなく…
「夢を持つ若者がいないと日本は良くならない」という言葉よいですね。
そのためにはその上の大人が夢を持たないと、とも思います。
大変意義ある、思いを持ったシンポジウムでした。
社に戻り伝えたい事、また自身に熱い思いを持ちました。
キャリア教育の早いうちからの重要性を痛感しました
(小学生~大学生、社会人1年生)
「生きるということは、仕事をすることだ」という言葉がありますが
“キャリア権”とは自己実現=生命尊厳、個人尊重 だと思います。
このような機会が増えれば、働き方も変わると感じました。
夢や志という言葉が多く出ましたが、
目先の事にとらわれすぎている現在の日本を変えるきっかけになると思います。
日本社会や企業の課題が明確化し、大変有意義だった。
組織(大人)、若者とのアプローチがモデレーターのまとめで秀逸でありました。
非常に多面的なお話しを聴けてよかったと思います。ありがとうございました。