第2回「キャリア・コロッキアム:多様なキャリアを考える懇談会」のご報告
100年人生に向かい、「多様なキャリア」と「キャリア支援のあるべき姿」について勉強し研鑽する場として、当NPO法人諏訪康雄理事長が主宰し開催する「キャリア・コロッキアム」。
第2回は、2018年10月5日(金)19:00~21:00、虎ノ門の(株)ライフワークス セミナールームにNPO会員12名、非会員8名、会場関係者6名の計26名が参集しました。
第一部は、厚生労働省参事官で若年者・キャリア形成支援ご担当の伊藤正史氏の講演でした。
2001年から2016年までのキャリアに着眼した政策・制度展開の歴史を振り返り、国家資格キャリアコンサルタント(以下キャリコン)が生まれた背景や、企業内におけるキャリコンの仕組み整備「セルフ・キャリアドッグ」、新ジョブカード制度等についてのお話をお聞きしました。
なかでも一億総活躍プラン(2016年6月)、働き方改革実現計画(2017年3月)、人生100年時代構想の議論(2017年9月~)などの労働政策関連の問題から、キャリコンが担うべき役割が拡大し、能力要件の見直しと登録制度への反映が喫緊の課題であることが紹介されました。
第二部はその話を受け、諏訪理事長がワークショップを行いました。
参加者全員に以下の事項が記載されている用紙を配付しました。
日本でキャリア支援を進めようとするとき
①何が最大の問題で
②その理由は何で
③では、どうすべきなのか
という事項について、4~5人1グループになって、最初の4分で各自の考えをポストイットに書き出し、次に一人1分以内で「自己紹介+自分の意見」をグループメンバーに説明し、
その後、みんなで模造紙に先に書いたポストイットを貼り、書き足しながら議論を行いました。
受講されたみなさんからは、原因としては「そもそもキャリアという言葉にピンと来ていない人がほとんど」、理由は「日本の慣行である新卒一括採用や辞令方式の定期異動がキャリア意識の醸成を阻んでいる」、対策としては「リカレント教育の充実で、キャリアを再チャレンジしやすいよう社会経済環境の整備をする」等の声があがりました。
この勉強会は年間4回の開催を予定し、毎回、多様なキャリアにかかわっているゲスト講師をお招きし、基調講演をしていただいたうえで、参加者の皆様と一緒にグループワークを行っていきます。
次回は2019年1月開催の予定です。多くの皆様のご参加をお待ち申し上げています。